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映画

饒舌さについて

私は今イタリアの色事師、カザノヴァの回想録に熱中している。人生で彼が歩んだ道のりを、その出生から遡るとともに、その過程で出逢った実に多種多様な女性たち、そして彼女たちとのドラマを、実に豊かな語り口でこちらに披露してくれる。 このカザノヴァ…

ホン・サンスの持つ方向感覚について

ホン・サンスの新作『へウォンの恋愛日記』『ソニはご機嫌ななめ』の2本をみてきた。 ホン・サンスという映画監督について、その内容であったり、そのスタイルであったりの特徴というのは、割と色々な人が似たようなことを語っているので、もうそこは人に任…

『イーダ』、あるいは『思い出のマーニー』について

これらのふたつの映画は、どうも自分の中に気持ち良く響いてこなかった。 「厳格さ」であったり「人嫌い」であったり、そういったキャラクターというのは、装いでしかありえない。少なくとも映画においては、私はそう感じている。そして私の興味は、それらの…

黒髪

『黒髪』というのは、とある中編小説の題である。これは偶然古本屋で手に取った本で、値段がそこまで高くなかったのと、書き出しが非常に気に入ったのとで、先月の終り頃に買った。その書き出しというのは、普段我々が意中の女性について友人に話をするとき…